定量発注と定期発注の違いは?中小企業診断士の運営管理を例題で解く

文具店のフクロウが解説する定量発注と定期発注の違い 勉強法・スケジュール
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鉛筆が残り30本になったら、いつもの箱を注文する。毎週月曜に棚を見て、足りない本数を注文する。前者が定量発注、後者が定期発注です。「定」の次の一字を見ると、固定するのが「量」か「時期」かを思い出せます。

中小企業診断士の運営管理で迷いやすいのは、両方の答えが「本」や「個」になることです。残り何本で注文するのか、今回何本を注文するのか。この記事では、同じ文具店で二つの問いを解き分けます。最後に、計算をせずに正誤を判断できる一問も用意しました。

定量発注と定期発注を、店員への指示で見分ける

定量発注は在庫が目印まで減ったとき、定期発注はカレンダーで決めた日に注文する文具店の図解

「赤い線まで減ったら、60本入りの箱を一つ頼んで」と言われた店員は、曜日を気にしません。よく売れた週は早く次の注文を出し、売れ行きが鈍ければ注文日は後ろにずれます。一回に頼む60本は変わりません。

一方、「月曜の開店前に、補充する本数を決めて」と言われた店員は、カレンダーを見ます。前の週より棚に多く残っていれば、ほかの条件が同じなら注文は少なめです。毎週注文を検討しても、毎週同じ本数を買うとは限りません。

見分ける点定量発注定期発注
発注の合図在庫が発注点まで減る決めた日が来る
固定するもの一回の発注量発注の間隔
設問の例残り何本で頼む?今日何本頼む?

問題文で最初に拾いたい言葉は「毎回60本」と「毎週月曜」です。「同じ店で同じ商品を注文する」という背景はどちらにも当てはまります。どの数字や日付を先に決めているかに線を引いてみましょう。

定量発注の例題|何本になったら注文する?

ある文具店では、鉛筆が平均して一日12本売れます。注文から入荷までは2日。売れ方のぶれに備えて、安全在庫を6本と決めています。毎回の注文は60本です。以下の数字は説明用の作例で、休日や予約分は考えません。

入荷を待つ間に売れる分を数える

注文しても、その場で鉛筆は増えません。2日分として12本×2日=24本を見込み、余裕として6本を足します。したがって発注点は30本です。この例では、前の注文でまだ届いていない鉛筆がない状態で判定します。

「在庫が30本になったら何本頼む?」と聞かれたら、答えは60本です。30本は注文を出す合図、60本は注文書に記入する本数。発注点を求める途中では、箱に入っている本数を一度も使っていないことを確認してください。

安全在庫を足す向きは、入荷直前から逆算できる

想定どおりに24本売れれば、入荷直前に30−24=6本残ります。もし24本を発注点にすると、平均どおり売れただけで残りはゼロ。いつもより一本多く売れた時点で足りません。安全在庫を足すのは、それだけ早めに注文を出すためです。

同じ条件で、仕入れ先の変更により入荷まで3日かかるようになったら、発注点は12×3+6=42本です。「納品が遅くなったから、残りがもっと多いうちに頼む」と考えると、答えが増える向きも確かめられます。

定期発注の例題|なぜ発注間隔と調達期間を足す?

今度は同じ店が、鉛筆を一本単位で毎週月曜の朝に注文できる契約に変えたとします。一日の予想販売数は12本、調達期間は2日、安全在庫は問題の指定で6本。月曜朝の手持ちは35本で、別に発注済みの15本がその日のうちに届く予定です。

カレンダーの終点は「次の注文が届く日」

今日が月曜日なら、今日注文した商品が届くのは今週の水曜日。次に注文できるのは来週の月曜日で、その商品が使えるのは来週の水曜日です。来週月曜の発注直後も、棚から販売は続きます。

そこで今日そろえる分を考えるときは、今日から来週水曜の入荷直前までの9日間を見渡します。発注間隔7日+調達期間2日です。今日注文する鉛筆だけで9日間をまかなうわけではありません。すでに棚にある分、入荷待ちの分も合わせて数えます。

「必要な本数」と「すでに確保した本数」を分ける

9日間の予想販売数は12×9=108本。安全在庫6本を加えると、用意したい合計は114本です。一方、棚の35本と到着予定の15本を合わせて50本は確保済み。したがって今回の発注量は114−35−15=64本です。

検算は時間順にできます。手持ち35本に前の発注分15本が加わり、水曜の入荷までに24本売れると残り26本。今回の64本が届いて90本になります。そこから翌水曜までの7日で84本売れれば、最後に残るのは安全在庫の6本です。

「発注残」は、こちらが注文したのに、まだ納品されていない数量です。今回の例で15本を引き忘れると79本を注文してしまい、最後に21本残ります。「もう頼んだ?」と一言たずねるつもりで資料を読むと、符号を取り違えにくくなります。

実際の問題で条件が増えたとき

手持ちと発注残を足した値が、問題文にすでにまとめて示されることがあります。その場合は同じ発注残を二度引かないようにします。予約済みで他の客には売れない分や、大口注文の納期がある場合も、何本をいつ使えるかを整理してから計算しましょう。

補充の目標を超える在庫があるため差がマイナスになることもあります。返品の指示がなく、新たに頼む数量を問う基本問題なら、その時点の追加発注はゼロです。箱単位の制約が付く場合は、一本単位で注文できた今回の例とは条件が変わります。

通勤中の確認問題|注文済みの箱が届いたらどうなる?

月曜の発注直前に、先ほどの15本が到着しました。受け取り前は「手持ち35本、発注残15本」、受け取り後は「手持ち50本、発注残ゼロ」です。その間の販売はゼロ。今回頼む数量は、増える・減る・変わらないのどれでしょうか。

答えは変わらないです。届いた箱が「入荷待ち」から「棚」に移っただけで、確保した合計は50本のまま。114−50=64本で先ほどと一致します。「棚が増えれば必ず発注量は減る」と覚えると、この一問には対応できません。

翌日の復習では「15本が到着」を「15本の入荷が取り消し」に変えてみてください。手持ち35本のまま発注残がゼロになり、必要な追加発注は79本です。通勤中は増減の理由まで、机では途中式と単位まで書く、という練習例です。

過去問で判断を試すなら、令和3年度の運営管理第12問が発注点と発注量を扱っています。選択肢を読むときは「方式」「求める量」「まだ数えていない在庫」を順に確かめましょう。スタディング公式の問題・解説(2026年11月4日確認)

在庫の問題が解けたら、教材はどう選ぶ?

自分で途中式を再現できたら、手持ちの問題集で別の条件を一つ試すのが次の一歩です。運営管理全体のどこに時間を使うか迷う方は、生産管理・店舗管理・計算の勉強法をこちらで整理できます。

式を覚えても文章を読むと手が止まる方は、講師の説明を聞いたあと、自分の言葉で「なぜ9日間か」と説明できるか試してみてください。私は2025年にアガルートの一次試験対策パックを受講し、4科目に合格しました。当時はインプットに時間をかけ、問題を解く時間が少なくなったのが反省点です。

アガルートの公式案内では、初学者向けの運営管理のサンプルは「運営管理とは/生産管理概論」です。話す速さや説明の順序を試す材料にし、発注方式の理解は手元の演習問題で確かめると、受講後の学び方を想像しやすくなります。アガルート公式のサンプル内容(2026年11月4日確認)

仕事をしながら講義と演習を両立できるかが気になる方へ。私が受講した年の学習時間や、使って感じた利点と注意点は、こちらの体験談にまとめています。

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